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設立の経緯

 地域研究統合情報センターが京都大学にあらたに設置されるまでには、地域研究に関連する研究者や研究機関のさまざまな共同・協力がありました。以下に示すように、地域研究の推進・発展と国内外のネットワーク化を求める多くの研究機関の共同した努力を背景にセンターが設立されました。

  1. 1994年に国立民族学博物館に設置された地域研究企画交流センター(以下、民博地域研)は、地域研究の推進とネットワーク化を設置目的として、世界全域を対象に個別地域の枠を超えた地域研究やその国際化、地域研究のネットワーク化を推進してきました。
  2. 京都大学では、東南アジア研究所(以下、東南ア研)と大学院アジア・アフリカ地域研究研究科が、文科省特別推進研究中核的研究拠点(COE)形成プログラム(1998-2002)などの共同研究を通じて、両部局の地域情報資源の共有化と地域情報の発信を担う新たな施設として「地域研究統合情報化センター」を両部局の協力のもとに学内に設置する構想を暖めてきました。
  3. 一方、世界各地を対象とするわが国の地域研究関連研究機関のあいだで、さまざまな地域を横断的に比較研究する相関型地域研究や地域研究情報資源共有化の必要性が認識されるようになりました。そして、北海道大学スラブ研究センター、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所、東南ア研、民博地域研などを含む多くの研究機関のあいだで、機関横断的な連携を模索する活動が2002年度後半から本格的に始まりました。そして、2004年4月、全国の研究教育機関等が加盟する「地域研究コンソーシアム」の設立によって連携を具体化するための一歩を踏みだしました。
  4. こうした地域研究コミュニティの連携を背景に、地域研究の一層の発展方策を検討する必要が高まってきました。また、大学法人化という研究組織の大きな再編を経て、民博地域研の全国共同利用機能をさらに発展させることも検討課題となってきました。そのために、人間文化研究機構に「地域研究推進懇談会」が設置され、民博地域研の再編を含め、全国の地域研究推進体制の整備について協議が始まり、その整備方策が検討されました。
  5. 「地域研究推進懇談会」での協議結果にもとづいて、①政策的・社会的ニーズに対応する地域研究の推進、②人間文化研究機構への「地域研究推進センター」の設置、③京都大学への「地域研究統合情報センター」の設置の3つの柱からなるわが国の地域研究推進体制の整備方針が平成18年度概算要求事項としてとりあげられることが決まり、科学技術学術審議会学術分科会の研究環境基盤部会および総合科学技術会議でのヒアリングを経て、人文社会科学分野の重点要求としてとりあげられました。
  6. 京都大学は、上記のようなセンター設置にいたる経緯を踏まえて、平成17年9月に学外の地域研究有識者を含む設置準備委員会を発足させ、地域研究コンソーシアムなど地域研究コミュニティに開かれた活動を行う全国共同利用施設として、センターの設置を決定しました。

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