田中耕司先生退職記念シンポジウム
アジアの稲作研究からアジア地域研究へ
田中耕司さんが、平成22年3月末をもって京都大学を定年退職されました。田中さんの研究を概観すると、学生時代から続けられている日本の農業技術史に関する研究、東南アジア研究センター(当時)に移られてからの東南アジア諸地域における農業体系に関する研究、これらを、稲作を中心として系譜論的に分析し類型化したアジア稲作文化論に関する研究という一つの道筋が見えてきます。一方、スラウェシ地域研究に代表されるフロンティア社会論や、インドネシアや東南アジア大陸山地部における生態資源の利用と管理に関する問題への取り組みがもう一つの柱です。これらの研究はいずれも、幅広い総合科学としての農学、農業・農村研究として高く評価されるとともに、「農」を基盤とする地域社会論としても大きな可能性を示しています。この機会に、これまでに田中さんとともにフィールドを歩いた方々、田中さんの薫陶を受けた方々、さらに、これから田中さんとともにフィールドへ行こうと考えておられる方々にお集まりいただき、40年に及ぶ田中さんの研究の大きな流れを踏まえ、田中さんのアジア地域研究の展望を描くシンポジウムを開催します。ぜひご参集ください。
日時 : 2010年4月17日(土)午後2:00~5:30
場所 : 京都大学稲盛財団記念館3階大会議室
プログラム :
13:30~ 受付
14:00~14:10 趣旨説明
14:10~14:50 遅沢克也(愛媛大学)
「東南アジア・フロンティア社会論(仮題)」
14:50~15:30 Terry Rambo(コンケン大学)
“The Interface between Social Science and Agricultural Science”
15:30~15:50 休憩
15:50~16:30 徳永光俊(大阪経済大学)
「比較農法史研究に『個体・群落』の農法の視点は有効か」
16:30~17:30 田中耕司さんのレスポンスとディスカッション
18:00~20:00 懇親会
呼びかけ人一同
阿部健一、安藤和雄、稲村達也、遅沢克也、河野泰之、佐々木綾子、柴山守、白岩立彦、徳永光俊、縄田栄治、林行夫、星川圭介、三浦励一、水野広祐、柳澤雅之、山本宗立
共催 : 東南アジアの自然と農業研究会
問い合わせ : 柳澤雅之(京都大学地域研究統合情報センター)masa * cias.kyoto-u.ac.jp
* は@に置き換えてください
ポスター(330kB):