発表者:福田 宏氏(地域研究統合情報センター・助教)
題目:中欧論の可能性:折り重なる地域認識と歴史認識
日時:12月18日(火):16:30~18:00
場所:地域研究統合情報センターセミナー室(稲盛財団記念館2階213号室)
発表の概要:冷戦後の欧州では、中欧について盛んに論じられるようになった。「鉄のカーテン」という「人工的な」境界線が消滅した後、旧西側と旧東側を跨ぐ地域認識として再登場したのが、この中欧である。だが、それは、「再統一」を成し遂げたドイツの「復活」を意味するものであったり、旧東欧諸国のヨーロッパへの「回帰」を象徴するものであったりした。つまり、今、語られている中欧は、冷戦以前の地域認識がそのまま「再登場」したものではない。本報告では、こうした中欧が語られるコンテクストを考慮しつつ、現在において中欧を議論する意義について考えてみたい。
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