CIAS共同研究「アフリカにおける地域植生と植物利用の持続可能性」2014年度第4回研究会
『アフリカにおける草本植物の利用―生活史と生育環境からの考察』
日 程: 2月21日(土)~22日(日)
場 所: 総合地球環境学研究所 セミナー室
世界各地ではさまざまな草本植物が、食料、薬、飼料などとして人や動物により直接的に利用されてきた。また、人びとは草地を、その特徴を生かしながら手を加え、農耕や牧畜に利用してきた。しかし、特に近年の人と植物の関係を扱った研究群では、人間の活動における植物利用に注目が集まるあまり、植物そのものの性質が議論の対象から外れてしまっている。
本研究会では、生活史が短く、その繁殖に人や動物が積極的かつ容易に関与しえる草本植物の利用に焦点を絞り、植物の生活史や生育環境といった植物の特徴が、人と植物の関係にどのように影響を与えるのか、アフリカ各地の個別事例から再考し、その「持続的」な利用の可能性について議論をおこなう。
同時に、動物による草本植物利用や、人による木本植物利用の研究事例もまじえることで、生育環境、植物の性質、利用する側の社会といったさまざまな視点から、植物利用について総合的に検討し、新しい視座を見出したい。
【プログラム】
<2月21日(土)>
13:00-13:10 趣旨説明
13:10-13:55 「植物の生活形・繁殖様式とヒトの認知の方法-タケとイネを事例に」
原子壮太(京都大学)
13:55-14:40 「ガーナ北部西ダゴンバ地域における植物・作物利用の変遷」
友松夕香(東京大学)
休憩
14:55-15:40 「ナミビア北中部オヴァンボ社会における草本植物の利用」
藤岡悠一郎(近畿大学)
15:40-16:25 「タンザニア北部エヤシ湖岸における草本の放牧利用」
宮木和(京都大学)
休憩
16:40-17:25 「マングローブ(Avicennia germinans)を食べる人びとの暮らし」
片桐昂史(京都大学)
17:25-18:10 「動物学(霊長類学)からみた草本植物の利用とその持続可能性」
市野進一郎(京都大学)
<2月22日(日)>
9:00-9:45 「ウガンダ南西部における食用草本性植物」
堀光順(京都大学)
9:45-10:30 「エチオピア南西部高地森林域における森林利用とエチオピア・カルダモン(Aframomumcorrorima:ショウガ
科)の採集活動」
伊藤義将(京都大学)
休憩
11:00-11:45 「タンザニアにおける耕地雑草の持続的な利用-植物への人の関与に注目して」
八塚春名(日本大学)
11:45-12:30 総括