CIASブックレットシリーズ「情報とフィールド科学」の第5巻として、『生きている文化を人に学ぶ』(林行夫著、京都大学学術出版会、2017年3月)が刊行されました。
CIASブックレットシリーズ「情報とフィールド科学」は、京都大学地域研究統合情報センターの地域情報学プロジェクトの成果を踏まえて刊行されます。
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〈目次〉
現代世界の日常生活
本書のねらい
1 宇宙と同じく未知な〈日常〉
居場所をもとめて
重要な他者、知識の集積体としての人
魚は水を知らない、鳥は空を知らない
2 ことばを習得する技と作法
人から学ぶということ
暮らしのなかでことばを学ぶ
できあいの情報から離れてみる
公式の言説はどう読まれているか、に着目する
3 野生の哲学――You are what you eatの洞察
みられること――失敗こそフィールドワーク
定着調査で「たべる」――Scrap & Build
日本人はアジノモトでできている?
4 身体としての、実践としての知
似て非なるもの――東南アジアの仏教
身体を介して継承・実践される戒――知識と行い
行いと知識――実践宗教の核
5 「学知」は発展するが、現実は忘れられる――近代化が曇らせた眼
不純にして健全な見立て?
上座仏教をめぐる西欧と日本のレフレクション
仏教研究と仏教徒研究――文化と社会、歴史、フィールド科学
6 身体を失った知を取り戻す想像力を育む
自文化と異国趣味からみえる共存への展望
異文化の扱い方
想像力――異文化は日常生活のなかに
教養知を生かす
生きている世界の足下をみる