おびや ちか
帯谷 知可 OBIYA Chika
地域研究統合情報センター・准教授
[2010年5月20更新]
中央アジア地域研究、中央アジア近現代史
歴史的には西トルキスタンとも呼ばれる旧ソ連中央アジア地域(ウズベキスタン、カザフスタン、クルグズスタン、タジキスタン、トルクメニスタン)、特にウズベキスタンを研究対象としています。
ロシア帝国およびソ連との関わりのなかでこの地域の近現代史を掘り起こすことに関心をもち、ロシア革命波及後に生じた反ソヴィエト武力運動であるバスマチ運動や、ソヴィエト体制下で行われた中央アジアの民族・共和国境界画定などを研究テーマとしてきましたが、そこからソ連解体後独立国となった中央アジア諸国のナショナリズムの諸相にも関心が広がりました。また、最近では、中央アジア地域研究のための希少史資料の共有や保存のプロジェクトにも関わっています。
今は歴史研究のほうに少しシフトを戻したいと思っており、地域研がCD版を所蔵する『トルキスタン集成』という資料群の総合的書誌研究に重点を置いています。
東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程中退。東京大学教養学部助手、在ウズベキスタン共和国日本国大使館専門調査員、国立民族学博物館地域研究企画交流センター助手・助教授を経て、2006年4月から現職。
1. 帯谷知可. 2005.「英雄の復活―現代ウズベキスタン・ナショナリズムのなかのティムール」酒井啓子・臼杵陽編『イスラーム地域の国家とナショナリズム』(イスラーム地域研究叢書5)東京大学出版会, 185-212頁.
2. 帯谷知可. 2002. 「ウズベキスタン:民族と国家の現在・過去・未来」松原正毅編『地鳴りする世界―9.11事件をどうとらえるか』恒星出版, 97-141頁.
3. Komatsu, H.; Obiya, C.; and Schoeberlein, J. S. 2000. Migration in Central Asia: Its History and Current Problems (JCAS Symposium Series No. 9), Osaka: The Japan Center for Area Studies, NME, 245p